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第44回の紬人は、東京都中野区で手作りコンフィチュール&焼き菓子の店『Sakurayama果房』を営まれるパティシエの中島まさ子さんと旦那様の俳優・中島久之さんです。コンフィチュールとは、季節の旬の味わいをそのまま楽しめるよう工夫をこらしたジャムのこと。2011年秋からオープンしたお店は、中野で評判になっています。今回は手作りのコンフィチュールに込めた想いと、これからの夢について伺いました。
家族の協力があるからこそ
ーコンフィチュールとの出会いと興味をもたれたきっかけは?
中島まさ子さん(以降・まさ子)30年以上、テレビドラマ制作の仕事をしていたんです。撮影でヨーロッパに行ったとき、何十種類と並んだジャムに興味をもちました。日本ではジャムというとパンに塗ったりヨーグルトに入れたりするイメージが強いのですが、ヨーロッパでは肉や魚のソースとして使われたり、チーズと合わせたり、料理の素材と考えられています。種類も果物を使ったものだけでなく、マスタードやワサビ入りのもの、香辛料や酒類を入れて風味豊かに仕上げたものがあるなど多種多様。これは面白いと感じ、帰国してから家で作り始めたんです。
ーその当時は、どのようにして作られていたんですか。
まさ子 最初は本のレシピを参考にしました。その後、徐々に自分の味覚を頼りにオリジナルのレシピを作りました。今では56種類になります。まず定番の苺から始めて、伊予柑でマーマレードを作りました。すると同じ柑橘系で柚子やキンカンに目がいって「これはどういう味になるだろう」と作ることが楽しくなり、種類も増えていきました。私の場合、合成保存料を入れずに基本的に果物と砂糖だけで作ります。フレッシュな季節の果物の味わいを楽しんでいただきたいので、最小限の甘さだけで作っています。
ーお店を始めようと思ったきっかけは?
まさ子 仕事が体力的に辛くなってきたからなんです。ドラマ制作の現場は面白いし、好きでやってきたのですが、昼夜関係なく働く仕事なので体力的にもきつく、いつまでもやれる仕事ではないと思っていました。今の仕事を辞めるのなら、「次のステップでも自分が好きなことをやっていたい」と思い、コンフィチュールが閃いたんです。楽しいし苦にならない、誰にあげても評判がいい。褒められて、その気になってしまったのかもしれません(笑)。
ーご家族の反応はいかがでしたか。
中島久之さん(以降・久之)うちの家族は、それぞれが自分の好きなことをやっているような家族なんです。なので「やりたいことはやったらいいでしょ」といった感じです(笑)。止める必要もないし。僕は店番をするだけですが、「一緒にできることは手伝うよ」と伝えました。
ーご夫婦で過ごされる時間が急に増えて違和感はありませんか。
久之 俳優業では、仕事によって場所や共演者、スタッフが変わります。その都度、臨機応変に対応しなければなりません。長年この仕事してきたおかげで、今回もあっさり受け入れました。お互いに不規則、不定則な生活を10代から過ごしているので問題もありません。受け入れ可能です。
ーパッケージやロゴもとても素敵ですね。
まさ子 ロゴやパンフレットなどは、デザイン系の仕事をしている息子が作ってくれました。パッケージひとつで、お店の雰囲気が伝わるようにとナチュラルな雰囲気を伝えるものをお願いしたんです。主人も含めて、家族全員が受け入れ、協力してくれたからこそお店が成り立っているんです。だから、私のお店ですが家族全員のお店のように感じています。
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