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第六話 炙り竹の物語 箸入れ笛

 「今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。野山にまじりて竹を取りつつ、よろづのことに 使ひけり。(竹取物語より)」
 古来から日本では、竹を素材としてさまざまなものを加工してきました。しなやかで丈夫、そして空洞という性質も重宝された理由のひとつでしょう。また、身近な竹は「篠笛」や「尺八」という楽器になり、多くの人の心を癒してきました。
 篠笛の演奏者の木浦剛士さんが「篠笛の中に箸が入らないか?」ということで考案したのが、「箸入れ笛」です。長さは、篠笛の約半分で掌にしっくりくる大きさ。持ち運びにも便利で、肺活量が少ない女性や子どもでも音がでやすく、気軽に始めることができます。何よりも、マイ箸を出すときにお洒落ですよね。今回は、箸入れ笛の製作者、長田新さんにお話をうかがいました。

■制作方法
 箸入れ笛の制作は、竹林から竹を取って来るところから始まります。竹は、半年間、屋外に干して乾かした後、笛の長さに切り取り(切断)、油分と水分を抜くためにガスバーナーで炙ります。竹を炙ると「シューッ」という音とともに湯気が出てきて、お香のような香りが部屋中に広がります。その後、旋盤で穴をあけ、装飾を施します。釣り具用の竿巻き糸を巻き、紙を貼り、焼印を押して、最後にコーティングを施して完成です。工程はすべて手作りで、一本ずつ柄や色など違った風格があるだけではなく、音色も違いがあります。

■演奏方法
 笛の演奏のポイントは難しく考えすぎないこと。何度か吹いていると、脳が自然に音が出る唇の位置や息の出し方を覚えてくれて、いつの間にかうまく音が出るようになります。穴は4つしかありませんが、1オクターブ強の音が出るので、「アメイジンググレイス」「涙そうそう」「朧月夜」など、小さくても曲を演奏することができます。
 日本で使われている割り箸は、年間約250億膳にも及ぶそうです。ひとり当たりに換算すると、年間で200膳。環境への影響を考えて、最近、マイ箸を持ち歩く人が増えたのもうなづけます。音楽にもエコにもつながる箸入れ笛、この機会に始められてはいかがでしょうか。

箸入れ笛・暁吹 主宰ニッポン放送/「上柳昌彦のお早うGOOD DAY」レポーター
TBSラジオ/ニュースデスク
長田 新

取材の際、木浦剛士氏の箸入れ笛の音色に心酔、師事。「暁吹」という銘を頂き、箸入れ笛の制作・演奏・販売を行っている。HASHIIREBUE.com
独協大学卒業後、MRT宮崎放送アナウンサーを経て、文化放送報道部記者、日本テレビ「ザ・ワイド」レポーター等で放送現場に携わる。取材情報を自ら作成のフリップでレポートする「フリップレポーター」として活躍。

Flippy Days:
http://homepage2.nifty.com/osadashin/


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昔から日本人に親しまれて来た笛。その穴にお箸を組み合わせたアイディアと技術に脱帽です。「篠笛」の伝統の制作方法を守りながら、今のスタイルを組み合わせ楽器としても完成されている。こだわりと伝統を守る姿は、間違いなくco+conです。

 

 

長田新 箸笛 レポーター

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師匠の木浦氏からいただいた「免状」。伝統文化の継承を感じさせられます。
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穴開けは音にもつながる行程。真剣勝負。
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焼印。「暁吹(ぎょうすい)」の名前が凛とした、趣を感じます。

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