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ふとした折、美しい布やその絵柄に目を奪われたことはないでしょうか。日本では古来から各地にさまざまな染め物の文化があり、その伝統や技術は師匠から弟子、親から子へと伝えられ、時代の人々を彩ってきました。
 脈々と続く伝統の中、江戸時代に発達した染め手法のひとつが「友禅染」。皆さん一度は耳にしたことがあるかも…。「友禅染」は、一枚の布の面に世界の染色の中でも類を見ないほどの多彩な色を使い、「友禅模様」と呼ばれる曲線的で簡略化された動植物、器物、風景などの文様を描き出すのが特徴です。創始者の宮崎友禅齋が扇絵師、絵師であったことから、日本画の伝統が布に込められているのを感じます。
 そんな友禅染の世界に魅せられたのがアーティストの中村真紀子さん。彼女は、和の文化を知識的にも知ってもらい、もっと手軽で楽しく日常生活に取り入れられる作品の制作活動をしています。雑誌で欧米製品の歴史や製法などが紹介されています。その伝統とこだわりを垣間見ることにより、欲しいだけでなく大切に愛用したい感情が芽生え、商品を作品として捉えることがあると思います。日本にも欧米製品に負けない、素晴らしい伝統と技術を備えた工芸品が多くあります。中村さんは、日本製品を大切に長く愛用したいという感情が多くの人に芽生えてほしいと思い、着物を着ない人にも楽しめる生活雑貨に着目しました。
 彼女の作品は、模様の図案を考案し、布を自分で染めるところから始まります。染めた布は、革や紐などで細工を施され、巾着やバック、小物入れになります。染めあがった布を見てから、何を作るかを決めることも多いそうです。数ヶ月、数十工程という時間と手間をかけて、ひとつの作品が完成します。各工程には先人たちが培ってきた知恵と技術の結晶と中村さんの自由なデザインとアイデアが詰まっています。
 伝統の逸品の裏には意味がある。身近な手元の逸品から、日本の歴史を読み解いてはいかがでしょうか?

 
 
 
甚平。オリジナルの猫絵柄、ズボンの裏にも違ったポーズがあります。
 
  アーティスト
中村 真紀子
通産省認定の伝統工芸士である早坂優氏に師事。彼の元で友禅染めを10年間学ぶ。伝統的な作品だけでなく、新しい染め柄のデザインも手掛ける。2007年より、毎年秋に都内で個展を開催。作品は、中野「D−attic」、新宿歌舞伎町「グラッセ」、表参道「和の間」にて販売中。
ホームページ:
http://artryackmakiji.com/
屏風。制作期間は1年間、大きさもさることながら、迫力満点です。
   
     
  コースター。中村さんのブランド名がデザインされています。左は下絵。    

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「身近に、手元で伝統の品を使って欲しい」と願う彼女の作品は日用品として気軽に使えながら、裏側にしっかり日本の伝統や歴史が感じられます。歴史と伝統、発想と感性、この融合から生まれる新しい日本の「かたち」。あなたが何気なく手にしている和製品もすでにco+conです。。

     
   
  染料。道具や素材は手作りのものや代用的なものもあるそうです。    
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